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空調設備工事とは
空調設備とは「空気調和設備」を略したもので、換気や温度、加湿、除湿といった室内の環境を整えるために必要な設備やその設備を接続する配管のことを指しています。
空調設備は、それらを設置するために工事のことを言います。
空調設備を新規で取り付ける場合や、古いものから新しいものへ更新する工事、あるいは設置されている設備のメンテナンスや点検なども含んでいます。
戸建て住宅だけではなく、工場や施設、商業ビルなど大規模な空調設備が必要となることもあります。
空調設備工事の役割
空調設備工事には、5つの役割があり、「換気」「温度」「加湿」「除湿」「配管」に分けることができます。
その役割について一つずつ見ていきましょう。
換気
換気とは空気の入れ替えをすることを言います。2003年以降は新築の住宅には必ず換気装置を設置することが義務付けされています。
新鮮な空気を取り入れ、空気の温度を調節し、室内を快適にします。
結露を防止したり、カビやダニの発生を防ぎ、有害物質が室内に入らないようにフィルタリングし、部屋の温度を逃がさないようにして快適に過ごせるようにします。
温度調節
空調設備の重要な役割には「温度調節」があります。空調と言えばエアコンのイメージがあり、エアコンと言うと温度調節をイメージするのではないでしょうか。
近年では夏は暑すぎるほどの日が続き、冬は極寒となるようなこともあるために、私たちが快適に暮らし続けるには温度調節がとても重要です。
加湿
私たちが住む日本では、特に冬場では乾燥する傾向にあるために加湿が重要になります。
特に冬場に乾燥すると、喉が乾燥してしまい、風邪を引いてしまいます。また乾燥することによってウイルスが蔓延しやすくなります。
健康に暮らし続けるには、加湿が必要となるのです。
除湿
夏場には湿度が高くなる傾向にあります。
地域にもよりますが日本は比較的湿度が高くなることが多く、夏場には蒸し蒸しして、熱中症を引き起こしてしまう原因となります。
除湿をうまく活用することによって、夏場でも涼しく快適に過ごすことができます。
配管
上記4つの機能をうまく活かしていくには、必ず配管が必要となります。
例えば家庭のエアコンをみても、室外機と室内機は配管によって結ばれており、換気や温度調整などの機能が活用できるようになっています。
配管の中には温度調節のためにガスが充満しています。つまり配管がないとエアコンの設備は機能を発揮することはできません。
家庭用の空調設備であれば、室外機と室内機の距離はそれほど離れていませんが、工場や商業施設、ビルなど大規模な建物の場合、大がかりな配管工事が必要となります。
空調設備工事の実際
- 新設工事
- 改修工事
空調設備工事には大きく分けて2種類あり、新しい建物に空調設備を設置する工事と、配管の移動やエアコンの付け替えなどの改修工事があります。
エアコンを新規で取り付けるためには、室内機と室外機を繋ぐための配管が必要となります。
戸建て住宅のように配管の距離が短い場合には工事内容も小さくすみますが、工場や施設などの場合であれば、配管工事が新設工事の中での割合が多くなります、
工場や施設などでは、常にその建物の形状にあわせて配管工事を行う必要があるため、パイプを曲げたり繋いだりしながら工事を進めていくことになります。
改修工事の場合においては、室内機や室外機を付け替えるだけの工事が多くなっています。
配管はすでに設置されているものを再利用することができるからです。
ただ、配管を移動しなければならないような場合においては、その都度、建物の形状にあわせて盛替え工事と呼ばれる配管工事を進めることになります。
保守点検とは
空調設備工事には、冒頭からお伝えしている通り、新設の工事や古くなった設備を撤去するようなことのほかに、「保守点検」と呼ばれるものがあります、
保守点検も空調設備工事のメイン業務のひとつとなっています。
そもそもなぜ保守点検が必要になるかというと、店舗や企業、施設、工場などにおいては、いざ空調設備が故障してしまうと、業務の継続が難しい場合があります。
例えば、夏の暑い日にエアコンがストップし、お客様に我慢してもらわなければならないということだけは絶対に避けなければなりません。
急にそのような事態にならないためにも、定期的に点検しておく必要があるのです。
保守点検の内容について
実際に空調設備の保守点検でどのようなことをするのかというと、エアコンの効きが悪くなっていないか、あるいは故障前に起きるような症状が現れていないか、などをチェックします。
すでにエアコンの効きが悪くなっている場合では、細かく清掃する必要がありますし、何かしら故障前の前兆がみられる場合には修理の必要があるかもしれません。
保守点検の作業について
保守点検の作業では、室内機や室内機が適切に稼働しているのか計測しながらチェックしていきます。
適切に空気が採り込めているか、あるいは快適な温度の空気を吐き出しているかといったことを温度を測定しながら状況を確認します。
適切ではない温度が測定出来る場合には、何らか異常が発生していることになります。
そのほかにもガス漏れや水漏れなども点検していきます。
エアコンの配管内にはガスが循環することによって、吐き出す空気の温度を調整しています。
もし配管からガス漏れしているような場合や水漏れしているような場合には、適切に温度調節できない可能性があるので注意して測定しています。